「法人カードを作りたいけど、審査に落とされそうで不安…」という方は多いでしょう。
起業したばかりの方や、個人事業主の方でも、法人カードの審査で必ず落とされてしまうわけではありません。
事前に審査基準や通過のコツを知っておけば、対策が可能です。
法人カードの審査通過のポイントについて、詳しく解説していきます。
しっかりマスターして、理想の1枚を手に入れましょう!
また、「すでに法人カードの審査に落ちてしまった」という方向けに、審査に落ちる原因や対処法もご紹介します。
法人カードの審査基準
法人カードの審査基準は、どのクレジットカード会社でも、具体的に公表されていません。
一般的には次のポイントを中心に、総合的な判断が下されると考えられています。
- 経営実績
- 財務状況
- 経営者の信用情報
会社の経営実績は何年か続いているとよい
まず注意したいのが、会社の経営実績です。
何年も会社の経営が続いていると、「相応の社会的信用がある」と判断され、審査で不利になりにくいといわれています。
しかし設立してから間もない会社だからといって、必ず審査に落ちるとは限りません。
あくまで他の要素とあわせて総合的に判断されるので、会社の設立から1年以内でも、法人カードを発行できる場合があります。
会社の財務状況は黒字が望ましい
会社の財務状況は、赤字より黒字が望ましいです。
黒字経営が続いていれば、「今後も安定的に事業がおこなわれる=クレジットカードの利用金額を回収できる見込みが高い」と判断されます。
しかし赤字経営でも、法人カードの審査に100%落ちるわけではありません。
先述した通り、他の審査基準とあわせて総合的に判断されます。
まずは審査に申し込んでみるとよいでしょう。
経営者の信用情報に傷がないか
法人カードというと、「審査で確認されるのは、会社の経営実績や財務状況だけなのでは?」と思い込みがちです。
しかし経営者個人の信用情報も、審査で確認されるといわれています。
特に個人事業主は法人カードの審査に申し込む際、登記簿謄本や決算書の提出が必要ないので、自分自身の信用情報が重視される傾向です。
信用情報とは?審査で確認されるポイント
信用情報とはわかりやすくいうと、過去におこなった金融取引の記録です。
下記のようなお金の取引に関する、借り入れ状況や返済状況が記録されています。
- 各種ローン
- クレジットカード
- 携帯料金
さらに住んでいた場所や勤続年数、過去の自己破産の有無なども、信用情報として記録されています。
ローンの返済が滞っていたり、クレジットカードの利用料金の返済が遅れていたりすると、法人カードの審査に悪影響を及ぼす可能性があるので注意してください。
一度もクレジットカードを作ったことがない場合は審査で不利?
「過去に一度も個人向けのクレジットカードを作ったことがなく、ローンも組んだ経験がない」という場合、法人カードの審査で不利になる可能性があるといわれています。
返済能力があるユーザーかどうか、判断が難しいからです。
「金融事故を起こしたから信用情報が白紙になっているのでは?」と疑われてしまう場合もあります。
「一度もクレジットカードを作ったことがないと、必ず法人カードの審査に落ちる」というわけではありませんが、不安な方は個人向けの一般カードから作成して利用経験を積み重ねるとよいでしょう。
代表者の本人確認書類だけで申し込める法人カードもある
法人カードには次の2種類があります。
- 大企業向けの「コーポレートカード」
- 中小企業・個人事業主向けの「ビジネスカード」
一般的に、法人カードの審査に申し込む際は、登記簿謄本や決算書の提出が必要です。
しかし設立間もない企業や個人事業主の場合、「提出書類を用意するのが難しい」ということもあるでしょう。
中小企業・個人事業主向けの「ビジネスカード」の中には、代表者の本人確認書類だけで申し込める法人カードもあります。
このような法人カードの審査では、会社の設立年数や経営実績より、経営者本人の信用情報が重点的にチェックされる傾向です。
起業したばかりの方や、個人事業主に適しています。
ただし、発行できる追加カードの枚数が少ないというデメリットも。
多くの従業員に法人カードを持たせたいかどうかも考慮して選びましょう。
法人カードの審査に落ちにくくなる5つの対策
クレジットカードの審査申し込み状況は、信用情報に記録されます。
複数のクレジットカードに申し込んで、何度も審査に落ちると、その後のクレジットカードやカードローンの審査に通りにくい「申し込みブラック」の状態になってしまいます。
申し込みブラックにならないためにも、できれば1回で法人カードの審査に通りたいですよね。
法人カードの審査が不安な方のために、5つの対策法をご紹介します。
- 開業届を提出する
- 法人名義の銀行口座を作る
- 自宅とは別の場所にオフィスを構える
- 使っていないクレジットカードは解約する
- 個人で利用しているクレジットカードや携帯電話の支払い状況に注意する
1.開業届を提出する
フリーランスとして活動している方は、法人カードの発行を申し込む前に、開業届を提出しておきましょう。
開業届を出せば、正式に個人事業主として認められます。
社会的信用アップにつながるだけではなく、確定申告を青色でおこなえるようになり、節税になるのもメリットです。
2.法人名義の銀行口座を作る
企業なら法人名義の銀行口座を、個人事業主なら屋号が入った個人事業主口座を作っておきましょう。
法人名義や個人事業主口座を持っていると、「銀行からの信用を得ている」という証明になります。
プライベートで利用している口座では、審査申し込みができない法人カードもあるので、注意してください。
たとえばUC法人カード(一般・ゴールド)を発行するには、法人口座または個人事業主口座(屋号+代表者名)が必要です。
3.自宅とは別の場所にオフィスを構える
起業したばかりの会社や、個人事業主の場合、自宅とオフィスが同じ住所だというケースも多いです。
しかし会社独自の住所があると、「事業の実在性が高い」と判断されやすくなります。
法人カードの審査でプラスに働くでしょう。
ただし予算がないなら、無理をしてまでオフィスを契約する必要はありません。
4.使っていないクレジットカードは解約する
クレジットカードには利用限度額が設定されています。
すでに複数枚のクレジットカードを持っていると、「利用限度額に余裕がない」と判断され、審査で不利になる可能性が。
使っていないクレジットカードがあるなら、法人カードの審査の申し込みをする前に解約しておき、利用限度額に余裕を持たせましょう。
5.個人で利用しているクレジットカードや携帯電話の支払い状況に注意する
法人カードの審査結果には、個人の信用情報も影響を及ぼすとご紹介してきました。
個人で利用しているクレジットカード・携帯電話・カードローンなどの支払いが滞っていると、信用情報として記録されてしまいます。
各種利用料金は遅れずに支払い、信用情報に傷をつけないよう心がけましょう。
返済を滞納しているなら、法人カードの審査を申し込む前に、きちんと支払っておくべきです。
法人カードの審査の流れ
法人カードの審査の流れを見ていきましょう。
- STEP1.審査に必要な書類を準備する
- STEP2.審査に申し込む
- STEP3.法人カードを受け取る
なお申し込みから受け取りまでの細かい流れは、法人カードによって異なります。
詳しくは公式サイトを確認してください。
STEP1.審査に必要な書類を準備する
法人カードの審査では、下記の書類が必要です。
- 法人の本人確認書類(登記事項証明書/登記簿謄本/印鑑登録証明書など)
- 代表者の本人確認資料(運転免許証/パスポート/マイナンバーカードなど)
- 口座情報を確認できる書類
中小企業や個人事業主向けの法人カードでは、法人の本人確認書類が必要ない場合もあります。
また場合によっては、次の追加書類も提出が必要です。
- 決算書
- 不動産謄本(法人もしくは代表者名義)
上限額が高い法人カードや、ランクが高い法人カードの審査では、上記のような追加書類の提出を求められることがあります。
STEP2.審査に申し込む
基本的に法人カードの審査は、クレジットカード会社の公式サイトから申し込めます。
次のような必要事項を記入して申し込みましょう。
- 法人種別(個人事業主、株式会社、有限会社など)
- 法人名
- 業種
- 資本金
- 従業員数 など
この後の流れは法人カードによって異なります。
たとえばJCB法人カードの場合、審査通過のお知らせがメールで届いた後、郵送されてきた入会申し込み書に記入・書類を添付して返送、という流れです。
個人向けのクレジットカードと違って、即日発行はできない場合がほとんどなので、余裕をもって申し込みましょう。
STEP3.法人カードを受け取る
入会の申し込み手続きがすべて終了すると、契約確認書類が届きます。
契約確認書類の受け取りが完了次第、法人カードの発行・受け取りです。
申し込みから法人カードの受け取りまで、約2~3週間かかります。
個人カードと比べて手続きが多い点に注意してください。
法人カードの審査に落ちた!原因は?
申し込み条件を満たしていても、法人カードの審査に落ちてしまうことがあります。
考えられる原因は次の通りです。
- 会社を起業したばかり
- 会社の財務状況が悪い
- 固定電話がない
- クレジットヒストリーに傷がある
- 過去に債務整理や自己破産をしている
会社を起業したばかり
会社を起業したばかりだと、どうしても審査で不利になってしまいがちです。
設立して間もない会社は、次のようなケースが多いからです。
- まだ売り上げが充分に出ていない
- 事業の持続性に不安がある
もし起業したばかりで審査に落ちてしまったなら、開業してから1年以上経ったタイミングで、再度申し込んでみるといいでしょう。
会社の財務状況が悪い
多くの場合クレジットカード会社は、「ユーザーがクレジットカード払いした金額を、銀行口座から安定して引き落とせるか」を重視します。
会社の財務状況が悪いと、支払い能力に不安があると見なされ、審査に落ちてしまう可能性が。
特に「多額の借り入れをしているが、返済の目処が立っていない」という場合は注意が必要です。
固定電話がない
「本当に存在している会社で、きちんとビジネスをおこなっている」ということも、クレジットカード会社側が審査で確認しておきたいポイントです。
固定電話がなく、携帯電話の番号しかない会社は、「実在性が低い」と見なされてしまう場合もあります。
できれば法人カードの発行審査を受ける前に、固定電話を引いておきましょう。
クレジットヒストリーに傷がある
法人カードによっては、代表者の支払い能力も重視している場合があります。
個人で所有しているクレジットの利用額をきちんと支払えていなかったり、借入金の返済が滞っていたりすると、審査に悪影響を及ぼすかもしれません。
「法人カードだから個人のクレジットヒストリーは関係ない」と思い込むのは禁物です。
過去に債務整理や自己破産をしている
過去5~10年間に債務整理や自己破産をしていると、基本的にクレジットカードは作れません。
ただ債務整理や自己破産をしていても、いつまでも信用情報として残ってしまうわけではなく、5~10年が経過すると記録が消えます。
何年か経過するのを待ってから、法人カードの審査に申し込みましょう。
法人カードの審査に落ちてしまったときの対処法
法人カードの審査に落ちてしまったときは、次の方法で対処できます。
別の法人カードの審査に申し込む
クレジットカード会社や法人カードの種類によって、審査基準は異なります。
ひとつの法人カードの審査に落ちてしまっても、別の法人カードなら審査に通過する可能性があるでしょう。
諦めずに申し込んでみることをおすすめします。
ただ、闇雲にいろいろなクレジットカードの審査に申し込むのは避けるべきです。
「お金に困っている」と見なされ、ますます審査に通りづらくなる場合があります。
法人口座でデビットカードを発行する
デビットカードとは、銀行口座から直接引き落としがおこなわれるタイプのカードです。
クレジットカードと同じく、VISAやJCBの加盟店で決済できます。
ポイントやキャッシュバックの制度があるデビットカードなら、現金払いよりお得です。
デビットカードは個人向けの銀行口座と、法人口座のどちらでも作成できます。
法人口座を開設するときは審査が実施されますが、デビットカードの発行自体は、原則審査不要です。
個人カードを利用する
個人向けのクレジットカードをビジネスで利用する方法もあります。
個人向けのクレジットカードは、法人向けのクレジットカードより、審査スピードが速い傾向です。
中には即日発行できる個人カードもあります。
本人確認書類のみで申し込めるのもメリットです。
個人カードをビジネスで使うときの注意点
個人カードでは、法人口座を引き落とし先に指定できません。
また従業員向けの「追加カード」も発行不可です。
加えて付帯する優待がビジネス向けではなく、個人向けの内容になっています。
プライベートの出費とビジネスの出費が混在してしまい、あとで経費計上が大変になる可能性も。
個人カードをビジネスで使うなら、デメリットも把握したうえで利用しましょう。
個人カードをビジネスで使うならUCプラチナカードがおすすめ
個人カードであり、法人カードでもある「UCプラチナカード」は、法人口座も引き落とし先に設定可能です。
法人口座を引き落とし先に指定したい方は、UCプラチナカードのような1枚を選ぶといいでしょう。
さらにUCプラチナカードには、ビジネスで役立つ優待も付帯しています!
本当に法人カードを作るべきか、個人カードと法人カードのどちらを選ぶべきか迷っている方にもおすすめです。
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年会費が安いおすすめの法人カード|個人事業主も作成可能!
法人カードにはさまざまな種類があり、どれを選ぶべきか迷ってしまいますよね。
特にずっと発生し続ける年会費の安さは、重視したいポイントです。
そこで、年会費が安いおすすめの法人カードをご紹介します。
UC法人カード(一般)
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年会費 | 1,375円(税込) |
---|---|
追加カード年会費 | 1,375円(税込) |
通常ポイント還元率 | 0.5% ※1ポイント5円相当のアイテムと交換した場合 |
ETCカード | 年会費無料 |
発行日数 | 通常1~3週間 |
旅行保険 | – |
利用限度額 | 最大3,000,000円 |
ポイント付与対象 電子マネー |
– |
国際ブランド | MasterCard |
アプリ | – |
UC法人カード(一般)は、年会費1,375円で気軽に持てる法人カードです。
追加カードも1枚1,375円で発行できます。
毎月の利用明細書をPDFやCSVファイルでダウンロードできるので、経費の精算が効率的になりますよ。
さらにベネフィット・ワンが提供する福利厚生サービスを、会員特別価格で利用可能。
個人事業主も作成可能です。
\あなたのビジネスをサポート!/
法人カードの審査に関するよくある質問
法人カードの審査に関する、よくある質問に回答します。
- 法人カードの申し込み条件を満たしていれば審査に落ちない?
- ゴールドカードやプラチナカードは審査が厳しい?
Q.法人カードの申し込み条件を満たしていれば審査に落ちない?
法人カードの申し込み条件を満たしていても、審査に落ちてしまう場合があります。
公式サイトに書かれている申し込み条件は、あくまで最低ラインの前提でしかありません。
実際の審査内容は、具体的に明かされていないのが一般的です。
Q.ゴールドカードやプラチナカードは審査が厳しい?
ゴールドカードやプラチナカードは、一般カードより厳しく審査されるといわれています。
会社を設立したばかりで経営実績が乏しい場合、まずは一般カードに申し込んだほうが、審査で苦戦しづらいでしょう。
とはいえスタートアップ企業でも、申し込み条件さえ満たしていれば、ゴールドカードやプラチナカードの審査を受けること自体は可能です。
ゴールドカードやプラチナカードはステータス性が高く、優待内容も豪華。
「かっこいい法人カードを作りたい!」という方におすすめです。
経営が続いている黒字企業は審査で不利になる可能性が低い
法人カードの審査基準や、審査通過のコツをご紹介してきました。
詳細な審査基準は公表されていませんが、何年か経営が続いている黒字企業は、審査で不利になる可能性が低いといわれています。
ただ設立したばかりの企業や、赤字経営の企業でも、必ず審査に落ちるというわけではありません。
もし法人カードの審査に落ちてしまったら、本人確認書類だけで申し込める個人カードや、原則審査なしで発行できるデビットカードの利用を検討してみましょう。