クレジットカードの利用限度額はどんな基準で決まるのか、利用限度額を超えてしまった場合どうすればよいか解説します。
また利用限度額の確認方法や、引き上げ・引き下げの申請方法もご紹介。
「クレジットカードの利用限度額が勝手に上がっていた!」ということが起こる理由や、そのときの対処方法についても記載しています。
クレジットカードの利用限度額とは?
クレジットカードの利用限度額とは、1ヶ月にクレジットカードで買い物ができる金額の上限です。
限度額まで使い切ると、利用額の引き落とし日まで待たなければ、クレジットカードで支払いができなくなります。
利用限度額が回復するのは利用額が引き落とされたとき
クレジットカードの利用限度額は、クレジットカード払いした分のお金が口座から引き落とされた時点で回復します。
翌月になれば利用限度額がリセットされると誤解しがちですが、引き落とし日まで待たなければ回復しない点に注意が必要です。
利用限度額が回復するタイミングの例
たとえば利用限度額が100,000円のクレジットカードで、1月分の利用額70,000円がまだ口座から引き落とされていないとします。
この場合、すでに2月になっていたとしても、残りのクレジットカード払いができる金額は30,000円です。
いざというときに「利用限度額を使い切っていてクレジットカード払いできない!」と困らないためにも、利用限度額と自分の利用状況は極力把握しておきましょう。
クレジットカードの利用限度額を確認する方法
クレジットカードの利用限度額は利用代金の明細書や、マイページ、クレジットカードのアプリから確認できます。
「カードの利用可能額」というような文言で記載されているので、チェックしてみてください。
クレジットカードを発行した際に届く書類にも、自分の利用限度額がいくらなのか書かれています。
またクレジットカード会社によっては、電話でも利用限度額を確認可能です。
クレジットカードの利用限度額はどうやって決まる?年収との関係
クレジットカードの利用限度額は、審査を通じてユーザーごとにクレジットカード会社が決定します。
同じ「楽天カード」でも、ユーザーごとに利用限度額は異なるのです。
ではどうやって利用限度額を決めているのかというと、クレジットカードの利用枠ごとの基準に沿って決定されます。
クレジットカードの利用枠とは、次の3つです。
- ショッピング枠
- ショッピング残高枠
- キャッシング枠
詳しく確認していきましょう。
ショッピング枠は信用情報をもとに決まる
ショッピング枠の利用限度額は、ユーザーの「信用情報」をもとに、クレジットカード会社が決定する仕組みです。
加えてユーザーの職業や年収などの申し込み情報も考慮されます。
またゴールドカードやプラチナカードは、一般カードよりショッピング枠が高く設定される傾向です。
クレジットカードのショッピング枠とは?
ショッピング枠とは、クレジットカードで「一括払い」をするときに消費する、もっとも基本的な利用枠のことです。
クレジットカードの公式サイトに書かれている「利用限度額最大○万円」という文言は、多くの場合このショッピング枠のことを指します。
公式サイトに「利用限度額最大○万円」と書かれていたとしても、審査を通じてそれより利用限度額が低く設定されることも多いです。
信用情報とは?
信用情報とはわかりやすくいうと、ユーザーが過去に契約したローン・クレジットカード・携帯料金などの支払い記録のことです。
過去にローン返済を滞納していたり、携帯料金の支払いに遅延が生じていたりすると信用情報として残っており、「支払い能力に不安がある」と判断されかねません。
その場合、利用限度額が低く設定されたり、審査に落ちてしまいクレジットカードそのものを発行できなかったりする可能性があります。
ショッピング残高枠は改正割賦販売法をもとに決まる
ショッピング残高枠は、改正割賦(かっぷ)販売法に基づいて決まります。
クレジットカードのショッピング残高枠とは?
ショッピング残高枠とは、クレジットカードで「リボ払い」「分割払い」をするときに利用する枠のことです。
ショッピング残高枠は、ショッピング枠の中に設定されています。
そのためショッピング枠よりショッピング残高枠の利用上限額が高く設定されていることは、基本的にありません。
改正割賦販売法とは?
改正割賦販売法とは、「支払可能見込額を超えるクレジットカードの新規発行・更新は原則禁止」という法律です。
クレジットカードの使いすぎを防ぎ、消費者を守るために定められています。
クレジットカード会社は、支払可能見込額の範囲内でショッピング残高枠を設定しなければなりません。
支払可能見込額の基本的な計算式は、次の通りです。
- 年収−生活維持費−クレジット債務
年収が高ければ高いほど支払可能見込額が高くなるので、ショッピング残高枠も高く設定できます。
キャッシング枠は貸金業法の総量規制の範囲内で決まる
現金を借り入れできる「キャッシング機能」付きのクレジットカードもあります。
キャッシング機能で借り入れできる金額の範囲を「キャッシング枠」といい、クレジットカード発行の申し込みをするときに、希望額を申請可能です。
しかし貸金業法の総量規制を超える借り入れはできません。
貸金業法の総量規制とは?
貸金業法の総量規制とは、「年収の3分の1を超える借り入れはできない」という法律です。
たとえば年収3,000,000円の方が、すでに1,000,000円の借り入れをしている場合、これ以上キャッシングできません。
クレジットカードの利用限度額は勝手に上がることもある
「何も手続きしていないのに、クレジットカードの利用限度額が勝手に上がっていた」ということもあります。
クレジットカードの利用金額を滞納せずにきちんと支払っていると、クレジットカード会社が「このユーザーは支払い能力がある」と判断し、利用限度額を増額することがあるのです。
第三者があなたの登録情報を不正に操作したわけではないので、クレジットカードの利用限度額が勝手に上がっていたからといって、不安に思う必要はありません。
「利用限度額が高いと不安」「使いすぎを避けたい」という場合は、後述する方法で引き下げの手続きも可能です。
クレジットカードの利用限度額の平均は?
「他の人はクレジットカードの利用限度額がどのくらいに設定されているのか知りたい!」と思う方もいるでしょう。
しかしクレジットカードの利用限度額の平均は公表されておらず、「平均額は○万円」と具体的にはいえません。
なおクレジットカードのランクが高いほど、利用限度額も高く設定される傾向にあります。
目安は次の通りです。
カードのランク | 利用限度額の目安 |
---|---|
一般カード | 100,000~1,000,000円程度 |
ゴールドカード | 500,000~3,000,000円程度 |
また、学生は社会人と比較して収入が安定しているとはいえないため、利用限度額が低めに設定されます。
利用限度額を超えても使えるクレジットカードはある?
利用限度額を超えたクレジットカードは、原則として前月の利用額が引き落とされるまで使えません。
しかし、利用限度額の引き上げを申し込んで審査に通過すれば、またクレジットカードが使えるようになります。
希望通りの金額分引き上げてもらえるとは限りませんが、不便に感じているなら、増枠申請を検討してみましょう。
クレジットカードの利用限度額を引き上げる方法
クレジットカードの利用限度額を引き上げる方法は複数あります。
- 一時的な利用限度額の引き上げを申請する
- 継続的な利用限度額の引き上げを申請する
- クレジットカードのランクを上げる
- 2枚目のクレジットカードを作る
一時的な利用限度額を引き上げを申請する
一定期間だけクレジットカードの利用限度額を引き上げることができます。
会員ページや電話で手続き可能です。
注意点と押さえておきたいポイントは、次の通りとなります。
- 審査が必要。
- 審査には1週間程度かかる。
- 利用する予定日の約1ヵ月前から申し込める。
- 一定期間を過ぎると利用限度額が元に戻る。
「普段は今の利用限度額で満足しているけど、旅行や冠婚葬祭で一定期間だけたくさんクレジットカード払いがしたい」という方には、一時的な利用限度額の引き上げがおすすめです。
審査には1週間程度かかるため、「今月は利用限度額が足りなさそう…」という場合に焦って申し込んでも、すぐには引き上げが適用されません。
余裕をもって申請しましょう。
継続的な利用限度額を引き上げを申請する
普段からクレジットカード払いできる金額が物足りないと感じるなら、継続的な利用限度額の引き上げ申請がおすすめです。
こちらも会員ページや電話で手続きできます。
ただし次の点には注意しましょう。
- 審査が必要。
- 審査には1週間程度かかる。
- 一時的な増枠より、厳しく審査される傾向がある。
特に一時的な増枠より、審査が厳しい点には注意してください。
審査に通ったとしても、希望より増額枠が少なくなる場合もあります。
クレジットカードのランクを上げる
クレジットカードのランクは多くの場合、次のように分かれています。
同じ会社から発行されているクレジットカードでは、一般カードよりゴールドカード、ゴールドカードよりプラチナカードのほうが利用限度額は高いです。
- 一般
- ゴールド
- プラチナ
- ブラック
ただクレジットカードのランクを上げるには、当然ながらクレジットカード会社の審査に通らなければなりません。
ランクの高いクレジットカードは、「18歳以上(高校生を除く)」に加えて、「安定した収入」も申し込み条件に含めていることが多いです。
安定した収入とは具体的にいくらなのか公表されていませんが、一般カードより基準が厳しいといわれています。
とはいえずば抜けて高収入ではなくても、安定した収入と社会的信用があることを証明できれば、ゴールドカードやプラチナカードを作成可能です。
UCプラチナカードは初めてのステータスカードに最適!

年会費 | 16,500円(税込) |
---|---|
家族カード年会費 | 3,300円(税込) |
通常ポイント還元率 | 1.0% ※1ポイント5円相当のアイテムと交換した場合 |
ETCカード | 年会費無料 *1枚あたり1枚まで発行可 |
発行日数 | 最短5営業日 |
旅行保険 | 海外旅行保険:最高100,000,000円 国内旅行保険:最高50,000,000円 |
利用限度額 | 最大7,000,000円 |
国際ブランド | Visa |
ポイント付与対象 電子マネー |
– |
アプリ | 〇 |
ステータス性が高いプラチナカードとしては、驚くほど年会費がおさえられている「UCプラチナカード」。
本会員は年会費16,500円、家族は3,300円で所有できます。
初めて持つプラチナカードとしてもおすすめです。
豪華優待が付帯!
- 国内の主要空港ラウンジが無料!
- 提携レストランで2名以上の予約をすると、会員1名分のコース料理代金が無料!
- 最高100,000,000円の旅行傷害保険が付帯
プラチナカードといえば豪華な優待内容が魅力。
UCプラチナカードは年会費が安いカードでありながら、コース料理代金無料・空港ラウンジ無料など、プラチナの肩書きにふさわしい豪華特典が付帯しています。
国際ブランドがVisaであるため、日本でも海外でも利用しやすいクレジットカードです。
\ポイント還元率常時2倍!(還元率:1~3%)/
別会社で2枚目のクレジットカードを作る
1枚のクレジットカードの利用限度額が低くても、別会社で2枚目のクレジットカードを作れば、クレジットカード払いできる金額を増やせます。
ただ、次の点には注意しましょう。
同じクレジットカード会社で2枚目を作っても利用限度額は増えない!
同じクレジットカード会社で2枚目のクレジットカードを作ったとしても、利用限度額が増えない点に注意しましょう。
より限度額が高い方の金額が適用されます。
たとえば1枚目が100,000円まで、2枚目が200,000円までだった場合、利用限度額は「合計300,000円」ではなく「200,000円」です。
利用限度額を増やしたいなら、2枚目は別のクレジットカード会社で作りましょう。
1枚あたりの利用限度額を高く設定するのが難しくなる
2枚以上クレジットカードを作ると、それぞれのカードで与信枠を分け合うことになります。
そのため2枚以上クレジットカードを持っていると、1枚あたりの利用限度額を高く設定するのは難しいです。
限度額を上げたいクレジットカードがあるなら、使用していないクレジットカードを解約するか、利用限度額を下げる必要があります。
法律を超える金額の利用はできない
すでに1枚目のクレジットカードが支払い能力ギリギリの利用限度額となっている場合、注意が必要です。
2枚目のクレジットカードを作ったとしても、貸金業法の総量規制や改正割賦販売法の規定を超える利用はできません。
クレジットカードの利用限度額を引き上げるメリット
クレジットカードの利用限度額を引き上げると、次のようなメリットがあります。
- 高額な出費に対応しやすくなる
- ポイントがためやすくなる
高額な出費に対応しやすくなる
クレジットカードの利用限度額を引き上げると、高額な出費に対応しやすくなります。
特に引っ越し・結婚・入院・海外旅行などでたくさんお金が必要になったとき、クレジットカードの利用限度額に余裕があると、支払いがスムーズです。
ただ、無計画な使いすぎには注意してください。
ポイントがためやすくなる
高額な出費をクレジットカード払いにすれば、たくさんポイントがたまります。
クレジットカードの利用限度額が足りず現金払いをすると、本来得られたはずのポイントが受け取れなくなってしまい、少々もったいないですよね。
クレジットカードの利用限度額を引き上げておけば、節約につながる可能性があります。
クレジットカードの利用限度額を引き下げる方法
クレジットカードの利用限度額は、引き下げることもできます。
「クレジットカードを使いすぎたくない」「不正利用されてしまったときの被害額を最小限に留めたい」という方は、利用限度額の引き下げを検討してみてもいいでしょう。
利用限度額の引き下げ方法は、クレジットカード会社によって異なります。
会員ページから気軽に申し込める場合と、電話等で個別に問い合わせが必要な場合があるので、クレジットカード会社のWEBサイトを確認してください。
クレジットカードの利用限度額に関するQ&A
クレジットカードの利用限度額に関する、よくある質問に回答します。
- クレジットカードの利用限度額は最低いくら?
- クレジットカードの利用限度額を超えるとどうなる?
- クレジットカードのキャッシング枠をなくす方法は?
- Visaのクレジットカードは利用限度額をどこで確認できる?
Q.クレジットカードの利用限度額は最低いくら?
一般的に、クレジットカードの利用限度額は最低100,000円です。
しかし中には、利用限度額が50,000円・30,000円というクレジットカードもあります。
過去に延滞があり、なかなか審査に通らない人向けに提供されているクレジットカードは、利用限度額が低く設定されている傾向です。
Q.クレジットカードの利用限度額を超えるとどうなる?
クレジットカードの利用限度額を超えると、その時点ですぐにクレジットカード払いができなくなります。
次に利用できるようになるのは、前月までにクレジットカード払いした分の金額が引き落とされたときです。
「なぜかクレジットカード払いができない」というときは、クレジットカードの利用限度額を超えていないか、会員ページから確認しましょう。
また利用限度額を超えていなくても、次のような理由でクレジットカードが使えないこともあります。
- クレジットカード情報の入力間違いで決済が失敗する
- 不正利用の疑いがあり、一時的に利用停止になる
Q.クレジットカードのキャッシング枠をなくす方法は?
公式サイトの会員ページから、キャッシング枠をなくす手続きができます。
利用限度額の引き下げも会員ページから可能です。
ただクレジットカードによっては、個別で問い合わせが必要な場合もあります。
なお、一度キャッシング枠をなくしたり、利用限度額の引き下げをしたりすると、「やっぱりキャッシングを利用したい」「利用限度額を引き上げたい」というとき、改めて審査を受けなくてはなりません。
しかしキャッシングとは要するに借金なので、安易な借り入れを避けたいなら、キャッシング枠をなくしてしまうのもひとつの方法です。
Q.Visaのクレジットカードは利用限度額をどこで確認できる?
クレジットカードの利用限度額は、WEBやアプリの会員ページから確認できます。
楽天カードなら楽天カードの会員ページ、エポスカードならエポスカードの会員ページから確認してください。
Visaはクレジットカード決済のライセンスを提供している国際ブランドです。
「Visa」や「Mastercard」に会員ページはありません。
クレジットカードの利用限度額は引き上げ・引き下げできる!
クレジットカードの利用限度額は引き上げ・引き下げができます。
利用限度額を超えてしまったときは、引き上げを申し込んで審査に通れば、またクレジットカードを利用できるようになりますよ。
クレジットカードの利用限度額は勝手に上がることもありますが、引き下げが可能です。
また、あと何円で利用限度額を超えるのか知りたい場合、マイページやアプリから確認しましょう。